前回からの流れになりますが・・・。
私が英語より日本語(母国語)が大事と思うようになったエピソードを少しご紹介します。
『帰国子女』という言葉があるかと思います。親の仕事の関係で幼少期海外で数年間生活したのち帰国した子供です。私も昔々はこの『帰国子女』に憧れていました…が、現実は良いことばかりではないようです。まず、小学校入学前に帰国したら、例え赤ちゃんの時から海外で生活していたとしても数年経つと英語を忘れてしまうそうです。英語を話すことができても『読む/書く』スキルを身につける前に英語圏から離れてしまうと記憶に残らないんだとか。そして小学校高学年~中学生で帰国したら、日本の受験という難関が待っています。一部の学校では英語の能力だけで合格できるかもしれませんが、基本国語の能力も必要になってきます。漢字を筆頭にして帰国子女は受験勉強でかなり苦労すると聞きました。また、帰国子女という点を評価され企業に採用されたら、英語のビジネス文書が作成できなくてあたふた…なんてエピソードも。全ての日本人が完璧なビジネス文書を書けるわけではないということと同じなんですが、『帰国子女』=英語に関することなら何でもできる、と捉えられてしまうんですね。
「日本人全員が国語のテストで満点を取れないのと同じで、帰国子女だからといって英語のテストで満点が取れるわけじゃない」と、ある帰国子女の方が嘆いている記事を読んだこともあります。
あと、ロンドンにJAPAN CENTER という施設があって、その中に日本人向けの求人情報が貼ってあるのですが、その中に数件「住み込みでチャイルドシッターをして欲しい」という日本人夫婦からの求人があります。「漢字を教えて欲しい。(日本人)学校の宿題をみてほしい」とダイレクトに書かれてあるものもあります。ロンドンに住んでいれば自然に英語は覚えるから、日本に帰ったときのために日本語を学習させておきたいということなんだと思います。
今のご時勢、何かにつけ「英語は大事!」「幼い時から英語を!」というセリフが飛び交い、国も「英語教育改革」に躍起になっていますが、大事なのは英語だけではないはず…。当たり前ですが、日本で生活する日本人に最も必要なのは日本語(力)です。
「でも実際は英語も必要でしょ!どうすればいいの~~?」となりますよね?
私なりに考えた「英語を話せるようになる方法」についてはまた次回お話します。。。